三日月美術

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海老殻二枚胴具足 光忍(現代) 丸に違鷹羽紋

09-0001

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価格 : ¥350,000

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海老殻二枚胴具足 光忍(現代) 丸に違鷹羽紋

本作は現代の甲冑師、薩摩の光忍による、当世具足の写しです。
胴丸と呼ばれるもので、鎌倉中~後期、戦国時代に主流となった構造です。

平安から鎌倉時代の初期には、大将は大鎧と呼ばれる大型の甲冑を着用しました。
右脇の繋ぎ目を塞ぐ、脇楯(わいだて)が分離し、腰部の草摺(くさずり)は前後左右の四枚(四間草摺)。
胸元には栴檀の板(せんだんのいた)、鳩尾の板(きゅうびのいた)と呼ばれる二枚の板が吊り下げられるのが特徴です。
カラフルな絹糸で小札(こざね)を連結し、肩を守る袖や腰部の草摺などを、威し(おどし)と呼ばれる方法で板を重ねながら吊るします。
兜の後ろ側の小札は大きく広がり、背には主力武器である矢を入れる箙(えびら)を背負います。
総重量は30kgもあり、一領製作するのに牛、鹿革や絹糸、金具、漆など多くの高価な素材と2年の歳月が必要だったとも言われます。
弓射騎兵が主体となる小部隊戦から、歩兵を中心とする集団戦へと戦が激化するに従い、元は下級武士の歩兵が着用していた軽量の「胴丸」を上級武士も採用こととなります。

 

「胴丸」は着脱しやすいよう腹部を二枚の板で包む込む二枚胴の構造が多く、左脇で蝶番で合わせ、右脇を紐で括ります、袖や草摺も軽量化され、動きやすいように草摺は大型の四枚から八枚に分割されました。
なおさらに軽量化された、「腹巻」という軽装もありますが、元は胴丸と呼び方が逆であったようです。

戦国時代には、大量の鎧が必要になり、集団戦での機動力も求められたことから、防御性能を残しつつ軽量化、生産性も効率化させた姿に変化します。
戦国大名の個性溢れる当世具足が多く作られました。
足軽たちには刀や甲冑が大名家から貸し出され、御貸刀、御貸具足と呼ばれました。
現代製作される甲冑の多くが戦国時代の当世具足を写したもので、本作もその一つです。

保存状態も良く、勿論着用可能です。
現代甲冑は、非常に軽い、籠手などにも化繊を使用したイベント等での着用に向いたものが多く製作されていますが、
本作は観光・興業向けのものとは一線を画した、造込みが細かく品質の良い甲冑です。
所謂赤備えの朱色漆に、強い生命力を表した萌葱色の縅糸、前立と銅に「丸に違鷹羽紋」が誂えられています。

※個人所蔵品のため、店頭にはございません。

 

 

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